2012年2月12日日曜日

無重力

447回板橋ロールコール安達太良山(18/100)の模様です。


朝の時点で、あだたら高原スキー場のゴンドラは稼動しているということで余裕を持って6時自宅発。
二本松駅からバスで岳温泉へ。ご覧のとおり「この時は」良い天気。
これならなんとか安達太良山山頂へいけるかも♪と意気揚々。

ところが、バスの乗客がどよめきます。「ゴンドラ動いてないじゃん」
うーーん。スキー場をうろうろしながら作戦を練ります。
蔵王や車山の時の様にリフト活用して高度を稼ごうとしますがチケットを見せた途端、「徒歩じゃ駄目だよ~」
ええ~!

仕方なくガイドセンターで徒歩登山ルートを教えて貰い、スキー場脇からスタート!
スノーシューは電車移動だとかさばり過ぎてリグがあまり詰め込めないので、今回はワカン初使用!これが後々功を奏することに。

スノーシューと違い、軽いのはもちろん、雪が深い時に威力を発揮する感じですね~
詰めが縦なのも引っかからない感じで好印象。
ただ、浮いている感覚で小雪時はかえって抵抗になることも。

いきなりの林間の急登。驚くのはスノーシューやワカンコースの他にフル規格のスキー跡があること。もちろん完全なコース外の道です。


しばらく登っていくと尾根に飛び出します。打って変わって風が猛烈で時折体が持っていかれるほど。
前方にスキーヤー発見。お互いびっくりします(笑
驚くのは追いつく直前までトレースが判らなかったこと。この吹雪であっという間に隠されてしまう様です。

蔵王のときの様に雪上車の道もなく、時々道を見失います。簡単にワカンごと腰まで埋まることしばし。かえって複数ルートがあることでトレースがさらに判りにくくなっています。
12本爪でしょうか?アイゼンの方は完全ラッセル状態。ここまで20人以上の方とすれ違ったでしょうか?でもこの付近で引き返す方が多い感じ。

かなり厳しくなってくるころ、前方に巨大な小屋発見。くろがね小屋です。

ここで引き返す方が多そうです。
一階は既に雪の下。天気が良ければ快適なのでしょうが、この小屋の前の直登の道がラッセルを強いられる上、不明瞭と来ています。

天候の回復を待ちますが悪化する一方。とここで上方から降りてくる方が。
ここぞとばかりトレースが消えない内にアタック開始。思ったより楽に稜線上に出ますがここからが大変なことに。

岩の〇×ペンキも見えず、頼りは雪上に刺してある、竹棒のみ。この作業も大変なんだろうな~と関心しながらも高度を稼いでいきます。
「グゴー!!」

地吹雪が激化していることで山頂が近づいていることを文字通り体感します。
約30m間隔で竹棒が立っているのでしょうか?そこの前に立っても次の竹棒が吹雪で全く見えず。
風が若干弱くなって次の棒を視界に入れてラッセルラッセル。

ホワイトアウトの連続です。斜面を登っているのに登っているのか下っているのかも判らなくなってきます。おまけにこの深い雪で踏みしめても埋まっていく。
まるで無重力。
おまけになんだか気持ち良くなってきます。
「はっ!」
いかんいかん。



矢筈の森山頂が右手に見える岩の付近で断念(動画でも一瞬黒い影になっています)。
ここでロールコールを実施することに。
特小ノーメリット。
デジ簡で14時30分前後、一瞬こちらをお呼び頂く声キャッチ。ですが追尾しきれず・・無念。
後で、このコールが、フクシマAB34局さんだったと知ります。
ご待機も有難う御座いました!
市民ラジオもノーメリット。
ボウズ確定です。久しぶりです。
後述しますが、この際1エリア各局さん今回も多く待機いただいていた様でした。
山頂から下った北側だったのが原因かもしれません。
皆様有難う御座いました。

デジ簡アナウンス中、ぼんやり上の方を眺めていると3人ばかり下ってきます。
もうフラフラなのが判ります。
すれ違い時に山頂の様子を訊いたりして談笑。
こんな状況なのに楽しくなってしまうのはこの過酷さを共有しているからなのでしょうか?
訊くと朝はゴンドラが動いていた様で山頂を目指したそうですがこの天候で余儀なくこちらのルートを下ってきたそうです。とても山頂は近づけなかったとのこと。
私も無理しなくて良かった~^^

2人が降りていった後、遅れて若い方がついていった時のこと。
しばらく目で追っていたのですが、急に視界から消えます。
ん?吹雪のせい?
急いで私も下ってみると赤アウターの方が滑落しています。
斜度は大したことはありませんが、深刻なのはこの視界の無さ。
しかも前を行く2人は全く気付いていません。
大声を出しますがこの轟音の中届かない模様。

後から思えば私も危険だったのでしょうが、転げ落ちて兎に角声をかけます。
ふうう。大丈夫意識ははっきりしています。
ですがこれを登るのが一大事。
久しぶりに即効筋肉痛になりました。
ワカンでなかったら無理だったかも。崖でなかったのと。雪が深かったのも幸いでした。

気付いたのか、遅れて2人も戻ってきます。
どうやら同パーティでは無かった様ですがこの天候で行動を一緒にされていた模様。
ただ、かなりの疲労困憊でこの時間帯。くろがね小屋まで一緒に下っていきます。

小屋は本当に助かります。
幾許かの食料と燃料を預けて私は下山。小屋に宿泊されるそうです。
私も見届けたかったのですが、外せない出張が控えておりお二人にお任せしました。
明日は幾分天候も回復する様ですのできっとその方が安全でしょう。

17時過ぎ、暗くなった道を夜間登山決行。
眉毛やら睫毛やらつらら状態です。強引に取ろうとすると毛まで持っていかれそう(笑

19時前に無事下山。スキー場は恐ろしい風景と化していました。
吹雪吹雪。バスチケット買っていたのも徒労に終わりました。(リフト券も)
携帯が通じたのが唯一の救い。岳温泉からタクシー呼んで無事帰投。

皆様ご心配お掛けし申し訳ありませんでした。
また多数のご待機も有難う御座いました。
またどうぞ宜しくお願い致します!



2 件のコメント:

シズオカAB635 さんのコメント...

今までに無い悪いコンディションだったようですね。時にはバックとブレーキも必要です。途中の下山は正解です。命有っての趣味です。
しかし、冬山をものともせず無線運用のために登ろうという気迫にはいつも感服しています。
自分にはマネできません。

いたばしAB303 さんのコメント...

シズオカAB635局さん

コメントも有難う御座います。
今回は積雪量より、短時間に積もる吹雪に阻まれました。
地雷を踏む様な判断をせず良かったです。距離にして直線で4km以上あり、もし無理していたら疲労で正常な判断が出来なかったかもしれません。
不謹慎ではありますが、さも大変そう書いていますが実は相当楽しませて頂いております。
怖さと楽しさを忘れない様、さらに精進させて頂きます。
またどこかの山から聞こえておりましたら宜しくお願い致します!